スカイコアラEP


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■諸元
■はじめに
■電動1号機「スカイコアラ改」との主な変更点
    @胴体部分を30mm延長:理由はバッテリー搭載および
    
     重心調整スペースを確保するためです。
    
    A機首部分を10mm短縮:理由はこの部分がデッドスペースとなることが
    
     前回の製作機で  わかっていたためです。
    
     従って全長はオリジナルより20mm長くなっています。
    
    B主翼はオリジナルではなく、前回、実績があるHLG「スカイウォーク」の
    
     主翼を流用しました。
    
      主翼面積を増やすために後縁フラップの面積を2倍にしました。

■製作材料について
    スカイコアラの材料としてはムサシノ「モスキートモス号」の
    
    キットが流用できます。
    
    垂直尾翼、水平尾翼は全く同じサイズでトラス組みパーツも
    
    若干、全長を短くすれば使えます。
    
    垂直尾翼はトラス組みにして強度をアップします。
    
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    主翼もスカイコアラ・オリジナルのサイズに変えれば有効利用できます。

■製作のポイント
    2機目のスカイコアラ製作なので、多少、違いをつける為に
    
    機首部分を丸胴にしました。
    
    機首部分にギヤユニットを取り付けるための3mm航空ベニヤ板を取付けます。
    
    ダウンスラストは多めに8度、サイドスラストは3度としました。
    
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    トラス組み構造の胴体接合部分は強度が弱い為、補強対策を施しました。
    
    丸い竹棒を2本、底部に接着します。
    
    トラス組み上の角には小さな三角材で補強しました。
    
    接合部の三角材は1mmバルサ板を縦・横に板目をクロスさせて
    
    低粘度瞬間接着剤で貼り合せ2mmにしたものを使用しました。
    
    通常の2mmバルサ板と比較して剛性のある部材を作り使用します。
    
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    空気取り入れ口はできるだけ大きく冷却効率を重視して機首上面に開けました。
    
    上面に開けた理由は下面に開口部を開けると胴体着陸する時に
    
    草や土が入り込むのでケイルさんのエスパー400水上機のアイデアを
    
    いただいたものです。
    
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    冷却空気排出口は負圧の最も高い主翼上面に近い場所に設定するのが理想です。
    
    主翼の幅がオリジナルより狭いHLG主翼を採用したので胴体上部に三角状の隙間が
    
    できました。今回はこのスペースを冷却空気排出口にしました。
    
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    主翼をつけたままでバッテリーを装着できるように胴体下面をハッチ式にしました。
    
    動力バッテリーは搭載メカのうちで一番重いために重心位置に搭載します。
    
    前後の移動により、重心位置を調整できるようにスペースをとります。
    
    サーマルハンティング時には重心位置を35%〜40%とするために後ろ位置、
    
    スポーツ機として軽快に速度をあげて飛ばしたい時には重心位置を30%とするので
    
    前の位置に自由に設定できるようにする配慮が必要です。
    
    今回は特にラダーロールがし易いように主翼取付位置とバッテリー搭載位置が
    
    出来るだけ近くなるようにしました。
    
    ベルクロテープでバッテリーを固定して更に別のベルクロテープで
    
    バッテリーを巻いて固定します。
    
    バッテリー単体も下面はベルクロテープ、上面はズレ止めのために
    
    すき間テープを貼り付けています。
    
    バッテリー搭載箇所です。ハッチ式のフタを開けた状態です。
    
    画像はここをクリックしてください。
    
    ハッチのフタを閉めた状態です。
    
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    フタはビニールテープで固定しました。
    
    これならバッテリーの脱着が簡単です。
    
    胴体着陸時の汚れ対策として機首部下面に白ビニールテープを貼っています。
    
    汚れて気になったら交換します。
    
    サーボの搭載スペースは胴体接合部分に配置します。
    
    5×8mmバルサ棒をサーボ取付け棒として接着し、サーボを取り付けました。
    
    画像では見づらいですが、サーボの下に受信機を押し込んで収納しています。
    
    画像はここをクリックしてください。
    
    詳細は「製作ノウハウ集」 ここをクリック してください。

■搭載モーターについて
    最初はCT2947BBモーターユニットを搭載しましたが、
    
    噂に違わず電気の大食いで7セル電池(BX)使用時は2分半程度でした。
    
    このモーターの仕様は8〜10セルBXとなっていますが8セルBXでも
    
    短時間しかもちません。
    
    自分は中スローで飛ばすことが多いので、このモーターは不適正でした。
    
    画像はここをクリックしてください。
    
    適正な使用方法としては電源ON-OFF方式で10セルBXを使用するのが合っている
    
    と実感しました。
    
    購入時に400 6Vモーターのスペアユニットとして買う積もりでしたが、
    
    過激なユニットを試したくてCT2947BBモーターユニットを選択したのが
    
    失敗でした。
    
    テスト飛行終了後にQRP HYPER400/35T-Nモーターに交換しました。
    
    画像はここをクリックしてください。

■カラーリング
    カラーリングは、一時市場で在庫切れで話題となった
    
    オラライト(ホワイト)と新発売されたオラライト(ブルー)を入手したので、
    
    これらを活かしたデザインを行きつけの模型屋さんに相談したところ、
    
    外国メーカーの完成機で非対称のカラーリングを紹介されました。
    
    自分の想像を超えたデザインだったのですが、前機と同じデザインでは
    
    面白くないと考え、思い切って採用しました。
    
    貼ってみて気付いたのですが、この色は貼り合わせ部分が濃くなり
    
    バルサとの密着状況により汚く見える等、なかなか難しい色と感じました。
    
    画像はここをクリックしてください。
    
    従来、使用していたオラライト(イエロークリア)貼りは
    
    貼り合せ部分がきれいに仕上がり、トラス組みも透けて見えるので良いです。

■フライト・インプレッション
    浮きも良く、サーマルフライト、スローパス、ループや
    
    ラダーロールも楽しめるスポーツ機として初代の電動機「スカイコアラ改」550gを
    
    上回る安定性と運動性が確認されました。
    
    今回は「スカイウオークU」の主翼(翼型:S4083MOD 8%)を改造した主翼なので
    
    軸の通ったラダーロールは、なかなかきれいに決まりません。(T_T)ノ
    
    初代「スカイウオーク」の主翼:ムサシノオリジナル(7%)が挙動が緩やかなので
    
    取扱いやすいです。
    
    翼型の違いによる特性を把握した飛ばし方をマスターする必要があります。
    
    具体的に言うと風上より風下へハイスピードで速度をあげて突っ込ませて、
    
    やや、エレベーターアップし、頭上げになったところでラダーを右に浅く切ります。
    
    機体が背面に入り始めたらエレベーターをダウンします。
    
    このままの状態で保持して正常の姿勢に戻ったら当て舵を打って軸を修正します。
    
    馴れないと、この主翼はクイックレスポンスするので軸が狂い、
    
    とんでもない挙動をします。
    
    タイミングを見てチョン打ちするとかの工夫が必要なようです。

■傾向と対策
    ★ダウンスラスト修正しました(8度→5度)
    モーターON状態で水平飛行していたのですが、
    
    モーターOFFすると頭上げ傾向となります。
    
    明らかにダウンスラストのつけ過ぎです。現地では修正できないので、
    
    そのまま飛ばしたら、とんでもないアクシデントが発生してしまいました。
    
    着地寸前で失速状態となり、思い切りスピンナー先端から着地(墜落とも言う)
    
    したためにプラネタギヤシャフトが押し込まれ、スラストベアリングの動きが
    
    滑らかでなくなるためにシャフト先端を指で回しても動かなくなる場合があります。
    
    こうなったら、シャフトを元に戻す処置が必要です。
    
    詳細はコスモテック・プラネタギヤ組立の補足&メンテナンスを参照してください。
    
    最初はロック状態でしたが、その後、回るようになったので
    
    なんとか飛ばせるようになりましたが負荷が増えてしまいました。
    
    その後の12×10インチ折りペラと8セルバッテリーの組合せによる垂直上昇も
    
    迫力を欠くものとなってしまいました。
    
    今回は手持ちのスペアのプラネタギヤユニットと交換したので
    
    見違えるようにパワフルな状態に復活する筈です。

■主翼交換実験1結果:失敗
    ★モスキートモス巨大主翼に付け替えてみました。
    少しでもサーマルがあるとモスキートモス号の場合は
    
    急激にリフトされるので、より、サーマルハントがしやすくなり、
    
    モスキートモス号のように強風時でも飛ばせる機体に変身するのではないか
    
    という期待があったのです。
    
    トラス部分に取り外し可能な主翼取り付け棒を追加して
    
    巨大主翼をゴムかけで取り付けました。
    
    実験の結果は失敗でした。
    
    浮きも悪く、自立安定性もなく、まったく操縦しづらいものでした。
    
    原因としてはモスキートモスの主翼重量は220gもあり、
    
    現状のスカイウォークの主翼(120g)との100gの重量増加は
    
    すべての可能性を打ち消すものでした。
    
    電動機にとって「軽さはパワー」だということを改めて実証する実験結果でした。
    
    今後は手持ちの初代スカイウォークの主翼を
    
    100g目標として製作して実験してみたいと思います。

■機体発見ブザー(FAC pipi)搭載しました。
    ★EPスカイコアラに搭載しました。
    FAC仲間の話題として機体発見ブザーの必要性が話題となり、
    
    安価で軽くという都合の良い要求仕様をクリアーしてK田さんが
    
    マイコンを使った機体発見ブザー(製品名:FAC pipi)を設計してくれました。
    
    重量5g、本体の部品代は数百円というものです。
    
    これなら重量を気にせず使えますね。
    
    杉さんからパーツ供給を受けて早速、自分も杉さん手書きの実体配線図を
    
    頼りに作りました。
    
    全体の画像はここをクリックしてください。
    
    ブザーの取付け耳はカットしてあります。
    
    自分は安価で軽量の受信機[Futaba R113F]3chの受信機を使用しているので
    
    空きチャンネルがないのでラダー等との分岐配線が必要です。
    
    \1.6kの高価なY字ハーネスの代わりにオス・メスのコネクタを使いましたが、
    
    このコネクタでも\1kもするんです(^_^;
    
    裏側の画像はここをクリックしてください。
    
    表側の画像はここをクリックしてください。
    
    空中配線部分はマイクロバルーンを混入した30分エポキシ接着剤を使って
    
    固めました。
    
    機体に仮組みして機能チェックをしました。
    
    4kHzの甲高い音でモールス信号「SOS」を発信します。(^-^)
    
    画像はここをクリックしてください。
    
    これなら草深い飛行場でも万一の場合、安心ですね。
    
    FAC仲間のK田さん、杉さんありがとうございました。

■スカイコアラEPでTV出演
    ★スカイコアラEPでTV出演しちゃいました。
    この模様はポルコさんが取材してくださいました。 ここをクリック してください。

■スカイコアラEPの垂直上昇の謎、解明のデータ採りをしました。
    プロペラ:グラウプナー12×10インチ折りペラ
    
    バッテリー:8セル500AR
    
    全備重量:604g(8セルバッテリー込み)
    
    回転数:3900rpm
    
    推力:610g

■スカイコアラEP 10セルバージョン更なるパワーアップと信頼性向上
    先日、久し振りに飛ばしたら
    
    贅肉がついたせいか、ヘロヘロで情けない垂直上昇でした。(;_;)
    
    急遽、10セルにパワーアップする事にしました。モーターも新品に交換します。
    
    8セル500ARを改造して10セル500ARを2本作りシュルツェ430充電器で3dc処理しました。
    
    信頼性確保のために受信機もノイズに強いという評判のFutaba R116HP(PCM)に換えました。

■ハイパワーモーターCT2947BBを搭載しました。
    ハイパワーモーターCT2947BBは以前に搭載したのですが、
    
    8セル500ARバッテリーとの組合せテスト結果、短時間フライトであること。
    
    中スロー域を多用する変則的な飛ばし方の自分には合わないと判断したので
    
    一旦、おろして、その後はノーマルモーターで飛ばしていました。
    
    今回、10セル500ARバッテリーに改造したので再度、この組合せでの
    
    垂直上昇の限界を確かめたくて、あえてCT2947BBを搭載しました。
    
    トラス構造のサーマルグライダー、主翼ゴムかけ、水糸リンゲージは
    
    どこまで耐えてくれるのでしょうか?
    
    パワーをかけたラダーロールに耐えられるのでしょうか?
    
    12インチ巨大ペラとのマッチングはどうなのか、11インチにしたほうが良いのか
    
    自分にとっては未知の世界です。しばらくこれで検討してみます。
    
    それにしても、いつの間にか重量が増えました。(^_^;
    
    人間と同じで、一度ついた贅肉はとれないようです。(;_;)

■ノーマルモーターに戻しました。
    ハイパワーモーターCT2947BBを搭載して
    
    10セル500ARバッテリーとの組合せでの結果は惨憺たるものでした。
    
    ヘロヘロ垂直上昇で、おまけに2分足らずでオートカットして終わりです。
    
    モーターは熱くなって20A以上となりアンプが耐えられなかったと思われます。
    
    なお、500ARバッテリーは高温になると急激に電圧降下するそうで、
    
    ダブルパンチを受けてしまったのです。(;_;)
    
    とりあえず現地でできる最善の処置として11×8インチ標準プロペラに換えました。
    
    その結果、まあまあの飛びとなりましたが、坂本さんに新潟まで遠征して
    
    お見せするほどの事ではなかったです。
    
    いつも本番に弱い自分が情けないです。(;_;)
    
    今までの経験を活かしてベストマッチはグラウプナー12×10インチ折りペラと
    
    8セル500ARバッテリーおよびノーマルモーターということに落ち着きそうです。
    
    でも、機体には機体探索ブザーとかいろいろ重くなる装備をしているので、
    
    もう高望みはしないことにしました。
    
    なおハイパワーモータCT2947BBは本来の使用方法においては
    
    素晴らしいものですので誤解のないように願います。
    
    いつかは自分も高性能モグラに挑戦し、搭載するときのためにとっておきます。