全幅:1460mm、全長:810mm、主翼面積:23.0du 全備重量:520g、翼面荷重:22.6g/du 1枚目の主翼翼型:ムサシノオリジナル(7%)後縁フラップ 2枚目の主翼翼型:S4083MOD(8%)後縁フラップ RC装置:3ch、ラダー、エレベータ、スピコン 翼構造:バルサリブ組み、胴体材料:バルサ ギヤユニット:コスモッテックプラネタギヤNew スピード400-6v モーター付きギヤ比(4.5:1)ベアリング3個使用 折りペラ:グラウプナー12×10インチ バッテリー:7セル500ARおよび8セル500AR ESC:コントロニク・ロンド400 受信器:Piko2000 サーボ:マイクロサーボ(Futaba S3103)2個
■はじめに
今回はハンドランチグライダームサシノ「スカイウォークU」を ベースにして電動化にチャレンジしました。 製作のポイントは @軽量機:全備重量500g目標 Aラダーロールがし易い機体 入門機が30年前のムサシノ「ストレンジラビット号」で OS30エンジンを搭載した肩翼エルロン機です。 ロールが軸を通して簡単にできる機体でした。 ラダー機「スカイコアラ改」でも素晴らしいラダーロールができることを ムサシノ飛行会にてshimaちゃんが披露してくれました。 自分の技量でもラダーロールがし易しい改造を施して実現したいと思いました。
■機体製作
機首のブロックバルサ部分にギヤユニットを取り付けるための 3mm航空ベニヤ板を取付けます。 ダウンスラストは多めに8度、サイドスラスト3度としました。 空気取り入れ口を取り付けました。 バルサブロックを彫刻刀でくり抜いて軽量化したエアーインチョークです。 過激な車のターボチャージャー吸気口のようですね。(^-^) 画像はここをクリックしてください。 冷却空気排出口は負圧の最も高い主翼上面に近い場所に設定しました。 暖かくなった空気の流れをプラ板で排出口に誘導します。 排出口も大きくしてバルサブロックを彫刻刀でくり抜いたカバーをつけました。 部分画像はここをクリックしてください。 全体の画像はここをクリックしてください。 バッテリーの搭載位置がわかります。 バッテリー装着スペースは主翼をつけたまま交換できるように 胴体下面にハッチ式として設定しました。 動力バッテリーは一番重いので重心位置に搭載することが大事です。 前後の移動で重心位置調整できるようにスペースをとります。 自分は主翼取付スペースをすべて動力バッテリースペースとしています。 サーマルハンティング時には重心位置を35%〜40%とするために後ろ位置、 スポーツ機として軽快に速度をあげて飛ばしたい時には重心位置を 30%とするので前の位置にと自由に設定できるのです。 今回は特にラダーロールがし易いように主翼取付位置とバッテリー搭載位置が 出来るだけ同一位置となるようにしました。 ベルクロテープでバッテリーを固定して、更に別のベルクロテープで バッテリーを巻いて固定します。バッテリー側も下はベルクロテープ、 上はズレ止めのためにすき間テープを貼り付けています。 バッテリー搭載箇所です。ハッチ式のフタを開けた状態です。 画像はここをクリックしてください。 ハッチのフタを閉めた状態です。画像はここをクリックしてください。 フタはビニールテープで固定しました。これならバッテリーの脱着が簡単です。 機首部下面が白いのは胴体着陸時の汚れ対策です。汚れて気になったら交換します。 水平尾翼および垂直尾翼は本来のキットであるハンドランチグライダーと比べて 2倍にもなる電動機としての重量対策として面積を約10%拡大しました。 丸い抜き穴の3mmバルサ板が追加した部分です。 画像はここをクリックしてください。 欲を言えば主翼も面積を広げる処置として 後縁フラップの面積を50%増やしたかったと 思いましたが、更に重量が増加するので今回は見送りました。 サーボや受信機は重心位置の都合で後ろに積むことになりました。 胴体上部はメンテナンスするためにハッチ式としました。 現在はもっと主翼寄りの正常な位置になっています。 欲を言えばモーメントが約10cm長かったらベストだったと思います。 画像はここをクリックしてください。 詳細については「製作ノウハウ集」ここをクリックして参照してください。
■初飛行結果
主翼は手持ちの初代「スカイウォーク」 ムサシノオリジナル(7%)後縁フラップを流用しました。 ペラ(グラウプナー12×10インチ)+プラネタギヤ+520g軽量機体+8セルバッテリー +シュルツェ430充電器のコンビネーションは凄まじいパワーで垂直上昇をします。 浮きも良く、サーマルハント、スローパスの安定性、ループやスパイラルも楽しめる スポーツ機として初代の電動機「スカイコアラ改」に匹敵する運動性が確認されました。 バッテリー搭載位置を主翼取付け位置と同じとすることで 初代「スカイウォーク」主翼との組み合わせで軸の通ったロールが出来ました。 しばらくラダーロールにのめり込みそうです。(^-^)
■2枚目の主翼「黒筋」テスト結果
初代「スカイウォーク」の主翼はハンドランチグライダー (以下HLGとする)として作ったのですが、その後、「スカイコアラ改」との マッチングが素晴らしかったので流用していました。 翼型はムサシノオリジナル(7%)後縁フラップです。 1999年5月のムサシノ飛行会で代表者/設計者のshimaちゃんが「スカイコアラ改」に 最近のHLG「スカイウォークU」の主翼(紫色)翼型:S4083MOD(8%) 後縁フラップを仮に取り付けて2種類の主翼の飛行特性をチェックしていました。 画像はここをクリックしてください。 素人の自分には翼型:S4083MOD(8%)の方が浮きが良いような感じかな 程度しか解りませんが「スカイウォークU」の主翼は3代目の主翼と いうので優れている主翼にバージョンアップしているのではないか と考え「スカイウォークU」キットの主翼を軽くて丈夫に 作ってみようと思ったのです。 主翼の製作はラダーロールを含み、過激な軽スタントが可能なスポーツ機と したかったので剛性を極限まで高めました。 具体的には本来のDボックス構造に加え、随所にカーボンキュアシートを 低粘度瞬間接着剤で貼り付けました。 また、主翼接合部には2mmベニヤ板カンザシを自作してエポキシ接着剤と マイクロバルーンで補強し、中央プランク部はマイクログラスを巻くなど、 あらゆる強化策を盛り込んだ結果、100gが目標重量でしたが、120gにも なってしまいました。(^_^; 軽量化と剛性を高めることを両立させるのは素人には至難の技ですね。 できあがった2枚目の主翼はカーボンキュアシートが透けて見える場所だけでも 「黒筋」がくっきりとしたものになりました。 これではオリジナルカラーリングは重量増加となるのでできません。 当面はオラライト(イエロークリア)貼りのみとしました。 画像はここをクリックしてください。 裏側の画像はここをクリックしてください。 飛ばした結果、浮きは良いのですが肝心のラダーロールが綺麗に決まりません。 翼型の違いなのか技量のせいか解りませんが、これでは何のために 重いスタント仕様の主翼を作ったのか解りません。(^_^; でもshimaちゃんはこの翼型の主翼で綺麗なラダーロールをしていたんです。 自分もあきらめずに両方の主翼をとっかえひっかえして練習に励むことにします。 肝心のグライダーとしての本来のサーマルハント技術はちっとも向上しないのに、 宙返り、急降下、スパイラル、スローパスと、下手なスタントまがいの異端路線を 突っ走っている困った自分です。(^_^; でも、長大な主翼のモーターグライダー(モグラと略す)が ロールをするのは迫力があります。 いつの日にかスローパスさせて目の前でスローロールができたらという夢を 実現させたいです。オイオイ(^_^; 子供の頃に見た航空ショーでジェット機のアクロ飛行より 実機の純グライダーが目前で大きな大きなループをしたのが 一番印象が強かったのが今でも記憶に残っているのです。
■2種類の主翼テスト結果
左が初代「スカイウォーク」翼型はムサシノオリジナル(7%)後縁フラップ 右が3代目「スカイウォークU」翼型:S4083MOD(8%)後縁フラップ ラダーロールが綺麗に決まらない原因を確認するために梅雨の合間を見つけて 2種類の主翼でのフライトをしてみました。 その結果、初代の主翼では綺麗にラダーロールができました。(^-^) 次に3代目「黒筋」バンザイ対策強化主翼で同様に操作しましたが、 うまくラダーロールが決まりません。(゚Д゚≡゚Д゚)? 翼型の違いによる特性を把握した飛ばしかたが必要なようです。 具体的に言うとモーターハイスピードの状態で速度をあげて突っ込ませて、 ややエレベーターアップとし、頭上げになったところでラダーを右一杯に切ります。 機体が背面に入ったらエレベーターをフルダウンします。 このままの状態で保持して正常の姿勢に戻ったら当て舵を打って軸を修正します。 初代は緩慢な反応なのでこれで綺麗にラダーロールしますが、 黒筋翼はクイックレスポンスするので軸が狂い、とんでもない挙動をします。 チョン打ちするとかの工夫が必要なようです。 操縦が楽な初代主翼と当面は付き合い、ラダーロールを極めたら 黒筋翼で挑戦することにしました。
■少しの変更
ハンドランチグライダーとして名機の誉れ高い ムサシノ「スカイウォークU」をベースにして 電動化「スーパースカイウォーク」をリニューアルして復活させました。 リニューアルを機会に名前を「スカイウォークEP」と改名しました。 たいしたことがないのにスーパーというタイトルが重荷になってきたからに 他なりません。(^_^; 大した内容はないのですが製作記事の項を改めることにしました。 復活の理由は「スーパースカイコアラ」を受信機のメカトラブルが原因で ノーコンで大破させてしまったので、無事だった主翼を活かして、 タンスの上でほこりをかぶっていたこの機体をリニューアルして 第二の人生を楽しく飛ばせてあげることにしました。
■主な変更点:尾翼周りのリニューアル
1.ドーサルフィンを取り付けました。 (モーメントが短い機体なので、直進性を向上させる目的で付加しました) 2.水平尾翼のカラーリングを主翼のカラーに合わせました。 3.HLGの巨大なラダーをカットして派手なスタントカラーにしました。 4.エレベータをオラカバ白にしました。(^_^; 5.主翼両端に白オラカバを角の丸い星マークを切り抜いて貼りました。 6.水糸リンケージをミニロッド方式としました。 (従来の水糸リンケージでも強度は問題ないのですが、激しいスタントを するので緩み調整が面倒なので試しに採用したものです) 7.受信機には耐ノイズ性の高いPCM受信機を採用しました。
■諸元:ノーマルモーターで垂直上昇
全幅:1460mm、全長:810mm、主翼面積:23.0du 全備重量:575g(8セルバッテリー込み)、翼面荷重:25.0g/du 主翼翼型:S4083MOD(8%)後縁フラップ RC装置:3ch、ラダー、エレベータ、スピコン 翼構造:バルサリブ組み、胴体材料:バルサ ギヤユニット:コスモッテックプラネタギヤNew スピード400-6vモーター付きギヤ比(4.5:1)ベアリング3個使用 折りペラ:グラウプナー12×10インチ (まるでロブスターの巨大はさみのようです) バッテリー:8セル500AR スピコン:コントロニク・ロンド400 送信機(Futaba FF8A) 受信機(Futaba 113ip)(改造要)ケース無し(-8g) サーボ:マイクロサーボ(ユニオン9g オレンジサーボ)2個
■テストフライト結果と今後の課題
前回の調整でノートリムで素直で安定した飛行をしました。 グラウプナー12×10インチ+プラネタギヤ+軽量機体+8セルバッテリー+ シュルツェ 430充電器のコンビネーションは凄まじいパワーで、 ノーマルモーターでも短時間なら垂直上昇をしてくれます。 浮きも良く、サーマル、スローパスの安定性、ループやスパイラルも 楽しめるスポーツ機として楽しめることを再確認しました。(^-^) 当面の課題ですが「スーパースカイコアラ」で可能だったラダーロールが きれいに決まらないです。(T_T)ノ ショートモーメントが災いして運動性が良すぎて急激な挙動をしてしまうのです。 練習あるのみです。