2000年11月のタイトル
上が最新となります。
2000/11/28■早朝5時のファミレス模様
旅行に出かける妻が朝一番の電車に乗るために
駅まで車で送った時のことです。
国道沿いの24時間営業ファミレスの灯りが煌々と点いていました。
妻「この時間に、お客なんて入るのかしらね?」
自分「さぁ?これからラジコン飛行場に行くには早過ぎるので、
あそこで朝ご飯を食べて時間を潰すよ」
妻を駅に送ってからの帰り道、先ほどのファミレスに寄りました。
広い駐車場に自分の車も含めて4台しか駐車してません。
この早朝5時はガラガラです。
駐車場の中央に2台並んだ車の中にカップルがいました。
ここだと安心して”お話し”ができるので利用しているのでしょうか。
余計なことですが(^^ゞ
店内には1組のカップルの他に男1人と若い女性2人の組み合わせがいました。
羨ましいような、そうでないような。(笑)
店内の男にケータイがかかってきました。
「俺も、ずいぶん頭にきちゃうけど辛抱してるんスよ」
どうも水商売の店を任されている人で従業員とのトラブルのようです。
どこの業界も仕事となると大変なのは同じですね。(^_^;
この時間帯でのメニューは極く少なく、あまり食指を動かされるものはありません。
注文したものがくるまでの間、先ほど気になった駐車中の車を何気なく見ていました。
駐車中のカップルの動向が気になったのです。オイオイ(^_^;
ブラックとブルーの2台並んだ車のうちのブルーのボルボが移動を始めました。
車が隣り合った状態では、お互いに”お話し”をしずらいので離れたところに
移動するのだと思ったのです。
ところが移動しはじめたブルーの車は手前のブラックの車の助手席に乗っていた
女性が降りて運転しているようです。ややこしいことになってきました。(@_@)
すぐ後ろの位置にバックして駐車するようですが恐ろしく運転が下手なのです。
はじめは駐車の練習をここでやってるのかと思って見ていました。
ブラックの車が慌ててバックして避けたくらいですから相当、下手です。
どうやら別々の車でやってきて、ここで落ち合ったようです。キラン(-_☆)
しかし、どうやって、ここまで、あの女性は運転してきたのでしょう。
どうやら駐車するのが目的だったようで、やっと駐車できました。
こんなんが街なかを走っているかと思うと恐くなりました。(;_;)
車から女性が降り立ちました。
厚底ロングブーツ、超ミニスカート金髪のド派手な女性でした。(@_@)
この格好では、まともに運転できませんよね。
女性はブラックの車に乗り込んで、二人はどこかへ行っちゃいました。
どこへ行こうと大きなお世話ですが(デルヘルかもしれません)
食事は30分も待たせられたにしては、ただ温めただけのもので最悪でした。
会計するときに、やってきたのはコックさんでした。(@_@)
この時間帯はウエイトレスと2人だけでやっているそうで大変ですね。
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2000/11/24■象足になっちゃいました
ちょっとした不注意でショッピングカートをダイエー店内の溝に
脱輪したときに思い切り左足の脛を打撲しました。
骨折して、くの字になったかと思ったほどの激痛が走り、
その場でうずくまってしまいました。
その後に長く辛い大変な目にあうとは予想だにしていなかった自分です。
直後は外傷もなく痛みもそれほどではなかったのです。(^^)
ところが、これが大きな間違いだったのです。
1ヶ月過ぎてから患部が腫れて赤黒く変色して痛みがでてきたのです。
はやい話が歳をとったので反応が鈍くなっただけだったようです。(;_;)
赤黒く変色した患部は骨髄まで痛めていて「壊疽」という恐ろしい病気で
脛から切断なんてことになったら大変だと思いはじめたのです。
「何でもっと早く医者に診せなかったんだ」と怒られたのではたまりません。
とりあえず会社診療所の整形外科医に診てもらいました。
診察に先立ってレントゲン撮影をしてもらいました。
この結果を踏まえて専門医で診断してもらおうと思ったのです。
患部を見せると打撲のことは棚にあげて「この、むくみはどうした?」と
恐い顔をして聞くのです。
むくみは以前に負傷した左足ふくらはぎの肉離れによる筋断裂以来、
大なり小なりあったのです。両足とも相当むくんでいたのも事実ですが、
打撲を診て欲しいです。
特に左足のむくみは足首がわからないほど太くて象足のようです。(;_;)
「循環器の病気の影響で血液の循環が悪くて打撲の治りが悪いのではないか」
との見立てでした。
そして循環器の病気で血行障害を起こしている可能性があるので
専門医に診てもらうように言われました。
打撲傷のほうは循環器科で診てもらうようにということで湿布薬の処方すら
してくれませんでした。
帰り際に「私は循環器の専門医ではないので結果がわかったら教えてください」
と言われました。打撲傷の治療もしないで、たらい回しして結果だけ求める
とは恐れ入りました。当然、無視です!
とりあえず打撲は足の切断という最悪の結果にはならないので安心しました。
ちなみに足のレントゲン撮影結果は”問題なし”でした。
かくして、たらい回しが始まったのです。
医療センターの循環器科に行き、足のむくみを診てもらいました。
むくみの原因として考えられるのは腎疾患や心臓に起因するものがあります。
ここでも血液検査、尿検査等、各種の検査を受けました。
腎臓は機能が落ちてきているが、これは老化によるもので問題ないそうです。
不満ではありますが解かりやすい説明なので納得しました。(^^;;;
高血圧の対症療法として降圧剤を服用していることを話しました。
すると、処方されている「ノルバスク2.5mg」は、むくみの副作用があるそうです。
むくみがあるのに前にかかっていた医師は、この薬を処方したことになります。
何だかなぁ。(;_;)
早速、別の薬を処方してくれました。
やれやれ、これで、むくみから解放されると、そのときは思ったのです。
しかし、その薬を服用して2週間経ちましたが血圧は下がるどころか
ぐんぐん上がって、むくみもまったく改善されなかったのです。
誰を信頼してよいか迷います。(;_;)
その事を次の診察時に、この医者に言ったら薬を変えてくれました。
何と「ノルバスク5mg」です。しかも倍になっています。
このことを確認したら「これぐらいの量でないと効かないようだから」と
言われました。
「それって確か、むくみの副作用がある薬だって先生言ってましたよね」
とは言えませんでした。(;_;)
最強の血圧降下剤(ノルバスク5mg)と利尿剤(ラシックス)という組合せの
処方です。
院外薬局で薬を受け取るときに「高血圧ですね、200ぐらいあるんですか?」
と言われました。「いえ、140ちょっとです」と言ったら怪訝な顔をしてました。
ちょっとキツ過ぎるお薬ではないかい。
薬の副作用の恐さが気になるので薬漬けになるのは避けたいのですが(;_;)
この薬を飲むようになってから血圧は120-80台に、おさまってきました。
むくみも利尿剤の効き目で引いてきています。
肝心の打撲は、こちらの医者も興味がないらしく治療してくれませんでした。
むくみの原因を探る検査の一環として心エコー検査を初めて受けました。
胸にベトベトしたものを塗りたくり、あばら骨が折れるのではないかと思うくらい
センサーをグリグリ押し付けるのです。
腹部のエコー検査の時もそうでしたが自分は胎内デブなので脂肪がついて
いるために明瞭な映像が得にくいので強く押し付けるようです。
エコー検査は苦痛を伴わない検査と思っていたのですが
思わぬ痛みを感じるはめになりました。
あまりに入念に検査していたので何か不具合を見つけたのかと気になりました。
腹部のエコー検査の時には、これで胆石が見つかったのです。
2週間後の検査結果では心エコー検査は問題ないとのことでした。(^^)
当初はちょっとした高血圧に端を発して、その後にさまざまな検査を
人間ドックの検査に加えて二重に受けたのです。
しかし、高血圧症となる原因については結果的には全然わからないのです。
徹底的に検査するなら2週間、検査入院することもできると言われましたが、
これは断りました。
自分は、よそでCT検査やMRI検査、大腸内視鏡検査、血液検査、尿検査、
24時間心電計装着検査等、あらゆる検査に関して受けた結果、
問題ないと言われてきた歴戦のつわものなんです。
”自分の身体のことは自分が一番良く知っている”そりゃそうだ。
雲霞のごとく押し寄せる患者に対して3分間診療では自分が医師だったら
解らない場合があると思います。
しかも専門分野が異なると連携プレーが難しくなります。
現状は赤黒く腫れた患部が、だんだん痛くなってきています。
駅から自宅への途中にある薬局で相談したら、患部を見るなり
「こりゃ大変だ。すぐ整形外科に診てもらうことを薦めます」ということで、
近所の整形外科の所在を電話で、あちこちに聞きまわってくれたのです。
自分「何も買わないのは申し訳ないのでオロナイン軟膏をください」と言ったら
薬局「うちは量販店と比べて高いですよ」
自分「かまいません」
薬局「そうですか、では一番小さいのにしましょうね」
今どき珍しい良心的な店でした。(^-^)
大病院での治療は休暇をとって半日がかりとなります。
そんなに休暇を取っていられないので会社の帰りに近くの町医者(整形外科)
に行こうと思います。ここで「どうして、こんなになるまで放っておいたんだ」
と怒られるのは目に見えています。
たらい回しばかりで結果的に病院を転々とする現実の医療の実態を体験すると、
いちがいに患者のせいだけとは言えないと思いました。
ここまでくると自分には高血圧症の原因として思い当たることが2つあるんです。
睡眠無呼吸症による高血圧合併症の影響とミノキシジル成分5%の個人輸入の
発毛剤の副作用の懸念です。(^_^;
睡眠無呼吸症と高血圧との関連を徹底的に調べていただくことにしました。
発毛剤は折角、フサフサになりかけた?のに残念ですが
使用中止して様子をみることにしました。
医療センターでの循環器科の診察が終わったら
整形外科で赤黒く腫れた左足を診てもらうことにしました。
この日も循環器科の医師は打撲傷の足には、まったく興味を示しませんでした。
専門外のことには興味がないのは困ります。
自分の手に余ると思ったら同じ病院の整形外科に紹介して欲しいです。
むくみに関しては特に異常が検出されなかったので、これで循環器科とは
縁切りとします。
整形外科は混み合っており、予約なし紹介なしの外来初診の自分は
後回しになるのです。午前8時過ぎに受付して診察の順番が回ってきたのは
午後1時過ぎでした。
「何でこんなになるまでほっておいたんだ!」と怒鳴られたらどうしょうと
気がかりでした。自分にもこうなった言い分はあるのですが、
ややこしい説明するのはやめようとか、打撲したのは3ヶ月前ですが、
もうちょっと短くして言おうか、と考えていたのです。
担当医は、とても優しい先生だったので、ありのままをすべて話しました。
患部を人目みるなり驚いたようですが叱られはしませんでした。
循環器医師のことも「専門外のことは軽く扱うのでしょう」とこともなげでした。
レントゲン撮影の時も技師に「お〜凄いですね」と驚かれてしまいました。
撮影結果「骨は問題ないです」これは最初に診てもらった整形外科と同じです。
骨と皮膚の間の組織が筋状になって一部石灰化している場所を示してくれました。
これは、五十肩の痛みの原因である石灰化により刺激されて
激痛となるのだそうです。
そして「2週間入院、安静、抗生物質の点滴を要す」という宣告を受けました。
「えっ、そんな!仕事もあるし急に入院だなんて」頭がパニクッてしまいました。
その後、血液検査をした結果、細菌に汚染されていないので「抗生物質を飲んで
1〜2週間、自宅療養して様子を見ましょう」ということになりました。
病名「左下腿 蜂窩繊炎」(ほうかしきえん)という病気で小さな傷でも
細菌に感染し易い状態となり腫れあがって高熱で皮膚の下に石灰化組織をつくり
激痛で歩けなくなる恐い病気だそうです。(;´Д`)ウウッ…
その後の情報です。
整形外科医の蜂窩繊炎も誤診だったのです。(TДT)
その後、紹介してくれた心臓血管外科医に行き着くことができました。
そして、判明したのは「深部静脈血栓」による腫れでした。
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2000/11/17■あなたの健康大丈夫ですか
最近は病気ネタを書いていないので自分が健康で週末ごとの
ラジコンを楽しみ、健康に何の不安も抱いていない日々を過ごしている
と思われているかも知れません。
でも、現実はとても厳しい状況なんです。(^_^;
これまでの健康状態を簡単にまとめて近況報告いたしますね。
前に書いた内容と重複しますが・・・え?聞きたくない。ガーン(T_T)ノ
以前の自分がそうでした。関心がなかった健康の不安は突然やってきます(^_^;
健康に自信があって関係ないねと思う方はど〜ぞ、読み飛ばしてください。
思いつき日記のネタは大別すると「体験ネタ」「自己ドジネタ」「その他」です。
健康ネタと事故ネタは「体験ネタ」のジャンルに入ると思います。
健康ネタを書く理由は、読者の方が、その状況になったら急に気になりますよね。
早い話が”ハゲ”はその典型的な事例ですが(^_^;
このような事態になったときに少しでも参考になればと思い書き始めたのです。
腹を抱えて笑っていただける部分は少ないですが、
不幸にして同病の不安をもたれた方に読んでもらえたらと思っております。
ご理解ください。m(_ _)m
かくいう自分も健康に不安を抱くことになったのは1年半前からのことです。
会社の健康診断結果で高血圧と便に潜血反応があったことを指摘されたのです。
その結果、検査漬け状態になったことから、すべては始まったのです。
会社の健康診断に先立つこと3ヶ月前に受けた人間ドックの検査結果においては
胆石と脂肪肝であることを指摘された以外は健康そのものと言われたのです。
何だかなぁ。(;_;)
便の潜血反応については大腸ガン検診の一環としての大腸内視鏡検査を受けました。
しかも事前の不手際により2回も内視鏡検査をされたのです。 ← 実に気の毒です(^^)
《関連記事リンク》
●大腸内視鏡検査いろいろ ここをクリック してください。
1回目の下剤は3リットル、2回目は4リットルもの下剤を飲まされたのです。
検査結果は「問題なし」でした。これについては一件落着です。
問題は高血圧です。
会社の健康診断で最高血圧152-最低血圧100になってしまったのです。
平静を、よそおっていても白衣を見ると血圧が跳ね上がってしまうのです。
通常の測定値の平均値は最高血圧138-最低血圧90で、ちょっと高めでした。
このときは、その後の検査漬けや診療所を、たらいまわしされるとは
予想だにしていない自分でした。
検査漬けの内容は素人の自分が理解できる検査だけでも血液検査、尿検査、
24時間心電図検査、心エコー検査、果ては最先端技術のCT検査および
MRI検査まで受けたのです。
その結果、高血圧とは関係ないのですが副腎に1cmの腫瘍が見つかりました。
一時は腫瘍と聞いて飛び上がって驚いたのですが、これは紹介していただいた
慶応大学病院の専門医の見立てによりガン化する部位ではないので
放っておいても大丈夫、念のために定期的にCT撮影して経過をみましょう
と言われたので胸をなでおろしたのです。
自分にとって最大の危機であった腫瘍についてのガン検査結果は問題なしです。
ここまで大変な数の検査をしました。
他の機関で受けた検査も新しい病院では新たに実施されるのです。
こんなにまでして高血圧に関して検査した結果は「全て問題無し」です。
何だかなぁ。(@_@)
しかも最低血圧が90を越していると言うことで降圧剤の服用を指示されました。
嫌々飲んでいたのですが現在は150-100になることもあるという厳しい状況に
なっちゃいました。こうなればもう立派な高血圧患者です。
現代医学、薬の副作用について懐疑的な自分にとって厳しい事になってきました。
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2000/11/14■とんだ勘違い(職場で挨拶をして何が悪い)
職場が1階だった頃のことです。
窓の外は通勤用の自転車置き場でした。
ひとりの若い女の子が「おはようございま〜す」と窓越しに挨拶をするのです。
「いまどきの女の子にしては、きちんと挨拶するので実に感心だ」と思ったのです。
職場の誰も挨拶をしないので窓際の自分が、もっぱら返事をしていました。
後日、友人からこんな話を聞いたので挨拶していた本当の理由がわかったのです。
上記の女の子が飲み会の席で、こぼしていたそうです。
「U田さんに挨拶してるのに手前に座っているオジさんが挨拶しちゃうのよね」
アハハ(笑)よくある話だ。勘違いしたオヤジの話ですね。
ん?それって自分のこと?ショックでした。(T_T)ノ
翌日から彼女が挨拶をしても自分は知らん振りしてました。当然のことです。
「U田さん、彼女が挨拶してるよ」と独身貴族の彼に言いました。
でも、彼は挨拶を返さなかったのです。
そのうち彼女は、自転車置き場を変えたようで姿をみせなくなりました。
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2000/11/8■人を轢きそうになったんです
一歩間違えば人を轢き殺していたかもしれない、
今思い返しても、ぞっとする話です。
川崎から東京に向かう第三京浜有料道路上り線で起きた信じられないことです。
有料道路の料金所を入って本線に流入するためにアクセルを踏み込んで加速しながら
橋にかかるカーブを曲がったら、そこに展開していたのは信じられない光景でした。
何と中年女性が高速道路の中央線付近でかがみこんでいるではないですか。
「え?何で」自分はとっさに女性と左側の橋の間が、あいていたので
後ろを通り抜ける方法を選択したのです。
急ブレーキを踏んでも、とても間に合わない距離でした。(;_;)
車が来たことに気付いた女性は後ろを確認しないで、
まるでザリガニのように”サササッー”と後ろにさがったのです。
「ぶつかる〜」W(゚O゚)Who!
思いがけない行動にでたものです。
こうなると自分の車は逃げ場がないのです。
左の橋と女性のお尻の間を車は、すり抜けました。
どのくらいの距離があったか覚えていません。
橋にぶつかるかと思いましたが助かって良かったです。危ないところでした。
その先の道路脇にハザードランプを点けた車が停まっていました。
無事に通り過ぎることができた途端に背中に冷や汗をかいている自分でした。
身体がガクガクと震えたのを覚えています。
何で危険な場所にいたのかと思ったら車から落としたものを拾っていたようです。
自分が急ハンドルで中央線を越えて分離帯に激突しても、
あるいは急ブレーキを踏んで橋に激突しても「あらま、や〜ねぇ」とか言って、
その女性は関わりあいになるのが嫌で行っちゃうのでしょう。
世の中には信じがたい人がいるものです。
「人殺しぃ〜妻を返せぇ〜」と言われないために他人事と思わずにご注意ください。
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2000/11/1■首洗い井戸の怪
我家の近くに”首洗い井戸”という名前の史跡があります。
そこを通る道は以前は近くに人が住んでいなかったので淋しい場所でした。
左側一帯は廃墟のアパートで右側は大きな樹木がおおいかぶさる昼でも暗い場所です。
夜ともなると近所の人は気味悪がって、まったく人通りが絶えてしまう裏道でした。
近道であることと車が通らないので安全なので通勤コースとして利用していました。
でも、街灯も、まばらなので比較的明るい夕方は通っても、それ以降の時間になると
気持ちが悪いので遠回りして別の明るい道を利用していたのです。
息子が小さい頃に、この井戸の上に何か光るものを見たと言っていたことがあります。
成人してから、そのことを聞いたら「そんなこと言っていないよ」と言うのです。
子供には大人に見えないものが見えるらしいと、言われますが、
小さい頃の記憶も消えてしまうものなんでしょうか?
この裏通りの入り口に背丈ほどの高さの石碑がたっています。
首洗い井戸への道しるべで「史跡への小径」と文字が彫られています。
そこの曲がり角の影にその石碑が、ひっそりたてられていることは
知っているのにもかかわらず通りかかる度にギョッとするのです。
稚児を抱いた、おすべらかしの長い髪の女官が立っていると感じるのです。(;_;)
自分でも恐いので「あれは石碑なんだ」と意識して通っても毎回飛び上がるのです。
その後、首洗い井戸に関する郷土資料を読む機会がありました。
昔、三浦半島を統治していた三浦一族が滅んで落ち延びて来て、
死んだ幼ない領主の首を敵に渡さないために持ち帰ったのは若党でした。
この戸塚の地まで来て井戸で首を洗ってから近くの王子神社の境内に手厚く
埋葬したと書いてありました。
おつきの人は女官ではなく若い男の人だったと知ったのです。
この史実を知ってからは、あの石碑にビクッとすることはなくなりました。
”幽霊と思えば恐し枯れ尾花”お化けの話なんてこんなもんです。
自分の思い込みの結果のようで実に情けないです。(;_;)
今まで幸いに”お化け”を見たことはないのですが、お化けもどきならあるのです。
夕闇せまる首洗い井戸のそばを通る裏道でのことです。
とにかく、その裏通りを通るときは鈍感な自分ですら、ちょっと緊張するのです。
無人のアパートの暗い窓から誰かが覗いているような不気味な気配がします。
見るまいとして見てしまう、そんな薄気味悪さがあります。
ちょっと暗くなり過ぎたので、この道を選んだことを後悔したことがありました。
向こうを透かしてみると散歩しているおばあさんが、たたずんでいるだけでした。
通り過ぎてから、ハッとしたのです。
そう、おばあさんは、いなかったのです。(;_;)
背筋がぞっとして後ろを振り返ることなく慌てて駆け抜けました。
最初、見たと思ったのは勘違いだったのでしょう。
あんな薄暗い中で、おばあさんと認識できるわけはないのですから
最近になって宅地化が進み、住宅が立ち並び街灯もついて明るい道となりました。
少し慣れてきた自転車で毎晩、井戸を横目で見ながら駆け抜けています。
お化けも相当努力しないと霊感に鈍感で近眼の自分には認識できないでしょう。
でも、お化けには出て欲しくないです。こちとら心臓弱いんだから。(;_;)
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